書類送検の意味・逮捕との違いは? 前科・犯罪歴はどうなるの?

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逮捕

書類送検と言う言葉を新聞やニュースで目にすることがあると思います。

「書類送検は逮捕ではないの?」、「犯罪歴になるの?」、「書類だけ送るということは前科はつくの?」など、いろいろな疑問があるのではないでしょうか。

実は書類送検というのは、報道用語なのです。検察などでは使われることのない言葉なのです。検察などでは送致と呼ばれているようです。

書類送検とはどういうことなの?

なにか事件を起こした時に逃亡する恐れがあると判断された場合には、逮捕されて身柄が拘束されます。その後、身柄と調書や証拠物等が検察に送られることになります。このことを送検と呼ばれています。

その後に裁判が行われ、有罪なのか無罪なのか裁かれることになります。書類送検とは、逃亡の恐れが無い場合に逮捕されることなく、調書や証拠物のみが検察に送られることを言います。

芸能人が犯罪を犯した時に、「書類送検」になる場合が多いように思いますが、世間的に顔と名前が知られている芸能人は逃亡の恐れが無いと判断される場合が多いようです。

また、軽犯罪の場合も、書類送検になる場合が多いようです。

書類送検の場合、前科は付くの?

書類送検の時点では、犯罪歴や前科の判断はできません。前科は有罪判決を受けることを指します。まず、検察に送検された時点で検察官が起訴なのか不起訴なのかを決めることになります。

不起訴の場合は、裁判はありません。起訴の場合には、裁判を待つことになります。

結論を言いますと、書類送検だけで前科が付くことはありません。前科が付くのは有罪判決の後ということになります。また、前科が戸籍や住民票に記載されるということもありません。

前科や犯罪歴が付くことはありませんが、書類送検された時点で記録される「前歴」には記載されることになります。

前歴は、日常生活の中では不利益を受けることはありませんが、再び、犯罪を犯してしまった時には不利益になる可能性が高くなります。

被疑者死亡書類送検とは

被疑者死亡書類送検という場合があります。これって無駄じゃないのって思いますよね。被疑者が亡くなっているのなら、罪を償うこともできないわけですし。

ただ、被疑者死亡書類送検がされるのは、事件と事故では被害者遺族に支払われる犯罪被害者救済制度があるからです。

犯罪被害者救済制度とは、犯罪行為により重大な被害を受けたにも関わらず、加害者等から損害賠償が得られない時に国が罪被害者等給付金を支給してくれる制度のことです。

まあ、この制度のためだけに送検する訳ではないですが、被害者遺族の為に送検する事が目的なのです。

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