テレビのニュースなどで、「公然わいせつ」という言葉を耳にしたことはあると思います。ただ、どこで何をしたら公然わいせつって捕まってしまうのかは、よく分らない部分が多いのではないでしょうか。
露出の多い服で出掛けただけでも、もしかしたら公然わいせつに該当している可能性があるのでしょうか。海に行った時に、お昼ご飯を食べようと水着のまま街中を歩くのは、大丈夫なのでしょうか。
公然わいせつは、法律で定められているので、知らなかったでは済まされません。そもそも、わいせつの意味もよく解りませんよね。
聞いたことはあるけど、詳しくは知らない公然わいせつについて、法律的な部分も含めて、調べてみました。
公然わいせつとは?
公然わいせつとは、簡単に言うと「公然」で「わいせつ」な行為をすることです。これだけでは、何のことか分りませんよね。
この場合の公然とは、不特定多数の人が認識できる状態のことを指します。具体的には、路上、公園、駅、ショッピングモール、繁華街、ネットカフェなどが該当します。
自宅の窓を開けて、わいせつな行為をしていることが公然わいせつに問われるのかは、法律的には微妙なラインになります。
ただし、通報されれば警察官が来て、厳重な注意をされることは間違いないと思われますので、迷惑な行為はしないようにしましょう。
インターネットも、公然わいせつにおける「公然」に該当します。わいせつな動画や画像をネット上で不特定多数の人に見ることができるようにしていると、公然わいせつということになってしまうのです。
公然わいせつは、その場に誰もいなくて迷惑をかけていなくても、罪に問われてしまうという、ちょっと不思議な法律です。
例えば、夜中に素っ裸で街を歩いていて、その場に誰もいなくて、誰にも迷惑をかけていなくても、偶然にパトロールをしていた警察官に見つかってしまうと罪になるのです。
わいせつな行為とは?
これがわいせつの定義です。はっきり言って、これだけでは意味が分りませんよね。まあ、「Hだと多くの人が感じるようなことをしては、ダメだ!」という理解で間違いないと思います。
例えば、局部を露出したり、性行為することは、完全にダメでしょう。軽いキスぐらいなら、おそらくは大丈夫だと思います。
どの程度で罪になる(逮捕される)のかのラインを定めるのは、難しいのではないでしょうか。
法律的な解釈では、「判例による」ということになります。
過去に公然わいせつで逮捕された事例
- 下半身を露出した状態で散歩した。
- ストリップ劇場の経営者、支配人、ダンサーが逮捕。
- インターネットでのわいせつ行為の生中継。
公然わいせつで逮捕されたら
公然わいせつで逮捕される場合というのは、ほぼ現行犯逮捕です。現行犯の場合、民間人でも、逮捕すること(私人逮捕、常人逮捕)ができます。逮捕とは、被害者、目撃者が犯人を取り押さえることです。
現行犯では逮捕されなかったけど、後日に逮捕される場合もあります。(後日逮捕は、法律的には通常逮捕と言います。)
公然わいせつで逮捕された場合、警察に連行され、留置場に収監されることになります。逮捕期間は、72時間。逮捕されてから48時間以内に送致され、24時間以内に拘留が請求されなければ、釈放されます。
拘留が請求された場合の拘留期間は、最初は10日間。さらに10日間延長される場合があります。公然わいせつ罪で起訴された場合は、保釈されるか判決が言い渡されるまで、留置場または拘置所で過ごすことになります。
公然わいせつで逮捕された場合は、6ヶ月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金となります。軽微な場合は、1日以上30日未満の拘留や1,000円以上1万円未満の科料という刑罰に処されます。
公然わいせつで逮捕された場合の刑罰は?
実際、公然わいせつの場合は被害者がいない場合も多く、全体的に軽い刑罰が適用される場合が多いようです。先ほども書きましたが、誰にも見られていなくても公然わいせつは適用されます。
初犯であれば、起訴猶予の可能性も高いのですが、過去に性犯罪を犯したことがある場合には、懲役刑となる場合もあります。
公然わいせつ罪の刑罰
- 6ヶ月以下の懲役
- 30万円以下の罰金
- 拘留
- 科料
実際、公然わいせつの場合は被害者がいない場合も多く、全体的に軽い刑罰が適用される場合が多いようです。先ほども書きましたが、誰にも見られていなくても公然わいせつは適用されます。
初犯であれば、起訴猶予の可能性も高いのですが、過去に性犯罪を犯したことがある場合には、懲役刑となる場合もあります。