
高齢者は脱水症状になっても喉の渇きを自覚しにくいので、事前にチェックシートで状態を確認することをお勧めします。
脱水症の初期症状とは?
脱水症とは、体内の水や塩分が不足した状態になり、頭痛、めまい、筋肉のしびれなどの症状が出ることです。脱水の症状が重くなってしまった場合には、意識を失ってしまうこともあります。
脱水症の症状が現れた時に、体温上昇が加わると熱中症になってしまうのです。
高齢者が脱水症になりやすいのは、筋肉量と関係があります。高齢者は、若い人に比べると筋肉量が少ないため、充分な水分を蓄えることができません。筋肉は体内で水分を蓄える働きがあるのです。
食事に関しても、高齢者は食事の量が減りがちなので、食事からの水分補給が充分にできないことからも脱水症になりやすいのです。また、高齢者は喉の渇きも感じにくいので、注意が必要です。
脱水症の発見は、チェックシートで行う!
脱水症を発見するためには、血液検査を行い血液の濃さを示す浸透圧の数値で確かめることが確実なのですが、血液検査を行うことは大変なため、もっと簡単な方法があります。
済生会横浜市東部病院・谷口英喜さん監修の「かくれ脱水チェックシート」がありますので、活用されることをお勧めします。
かくれ脱水チェックシート
チェックシートでリスクが判明したらどうしたらいいか。
ステップ1
チェックシートでリスクが判明したらどうしたらいいか。
ステップ1
- 皮膚がカサつくようになった
- 口の中が粘つくようになった
- 便秘になった。または以前よりひどくなった
- 手の甲をつまんで離した後、跡が3秒以上残る
- すねがむくむ。靴下の跡が脱いだ後、10分以上残る
ステップ2
- 日当たりのよい場所、屋外にいる時間が長い
- 普段より集中力が低下している
- トイレが近くなるため、寝る前に水分補給を控える
- 冷たい食べ物、飲み物を好むようになった
- 利尿剤を飲んでいる
ステップ3
- 85歳以上
- 高血圧、糖尿病、心臓病などの持病がある
脱水症の対策は?
脱水症の対策には、早めの水分補給が必要になります。喉の渇きを感じてから、水分補給をするわけではなく、2時間おきに水分補給をすることで脱水症を防ぐことができます。
また、食事からも水分が摂取できるため、夏バテ気味でも3食きっちり食べることが大事です。