
皮膚にできる癌に「メラノーマ」というものがあります。見た目はホクロとよく似ているので、ホクロだと思って、放置しておくと大変なことになってしまいます。
もし、最近、ホクロが増えていると思ったり、ホクロが大きくなっているような気がすると気になった方は、それはホクロなのかメラノーマなのかを確認しておいた方が良いでしょう。
メラノーマは、進行が早く転移しやすいため、早めの治療が必要です。メラノーマとホクロを見分ける方法をお伝えします。
メラノーマとは?
メラノーマとは、見た目はホクロにとてもよく似ているのですが、悪性の皮膚がんのことです。悪性黒色腫と呼ばれています。
メラノーマは、足の裏や手のひら、爪、顔、胸、腹、背中など様々な部位にできます。
皮膚がんは目に見えるので比較的早く見つけられることが多いのですが、そんな皮膚がんの中でもメラノーマは死亡率が高いことが特徴です。
1年間に10万人あたり1~2人発症すると言われています。メラノーマには、以下のような特徴があります。
見つけにくい場所にできる
日本人は手足に発症しやすいと言われています。なかでも特に足の裏に発症する場合が多いようですので、定期的に自分の足の裏の状況を確認しておいた方がいいでしょう。
短期間で大きくなる
メラノーマとホクロの最大の違いは、大きくなるスピードです。メラノーマの場合、普通のホクロなどでは有り得ない早さで大きくなります。
大きくなっているかも!と、気になったら、とりあえず病院に行くことをお勧めします。
直径6mmを超えていたら注意!!
直径6mmを超えている黒いシミの場合はメラノーマの疑いが強くなります。目安は鉛筆のお尻の方を当ててみて、鉛筆からシミがはみだしていると要注意です。早めに皮膚科に行くことをお勧めします。
抗がん剤がほとんど効かない
メラノーマは抗がん剤が効きにくい癌です。そのため、他の臓器に転移してしまうと大変です。
ほくろとメラノーマの違いは?
ほくろだと思っていた黒い点が、ほくろなのかメラノーマなのかを確認しておくことは大切です。ほくろとメラノーマの違いは、どの部分を見ると分かるのでしょうか。
ほくろは、健康な色素細胞が集まってできたものです。皮膚がんであるメラノーマとは根本的な性質がまったく違うので、ほくろがメラノーマになることはありえません。
ただ、自分では、ほくろだと思ってい黒い点が、実はメラノーマだったという話はよくあるようです。ほくろとメラノーマの見た目を比較して、一覧表にまとめました。
ほくろとメラノーマの比較(見た目)
ほくろ | メラノーマ |
キレイな円形で、 皮膚との境界がはっきりしている |
形が左右非対称 皮膚との境界がギザギザしている |
色にムラがない | 色が濃い部分や薄い部分がある 短期間で急成長する |
ほくろの部分に毛がはえることがある | 毛はまったくはえない 出血することがある |
なんとなく普通のほくろと違うなと感じたら、この表を参考にほくろとメラノーマのどちらの特徴に近いのか判断してください。
この表に書いているメラノーマの特徴に近い場合は、メラノーマである疑いが強くなります。もし、メラノーマの可能性がある場合は、どうすればいいのでしょうか。
もしメラノーマを見つけたらどうしたらいい?
メラノーマが発症し、発見や治療が遅れてしまい、がん細胞が体に転移してしまった場合には、手術ができなかったり、手術しても治せなかったりすることがあります。
少しでも普通のほくろと違ったり、気になる箇所がある場合には、すぐに病院に行くようにして下さい。そのまま放置するのは、一番やってはいけないことです。
少しでも気になった場合は、専門医の診察を受けるようにしてください。病院に行って、何もなければ安心することができます。違和感を感じたら、まずは病院に行き診察を受けてください。